建築学専攻・後藤助教と福井助教の博士論文が前田記念工学振興財団に表彰されました

　公益財団法人前田記念工学振興財団では、基礎研究の振興並びに若手研究者の育成を目的として、若手研究者の博士論文を対象に前田工学賞及び山田一宇賞を設置しています。前田工学賞学問的・社会的に優れ、また有用性の点からも評価の高い博士論文を、山田一宇賞では新規性・独創性に富み、将来有用性が期待できる博士論文を選考し表彰しています。

　この度、建築学専攻・後藤沙羅助教の博士論文「伊丹潤の建築思想および建築作品に関する建築意匠論研究」が令和6年度前田工学賞の建築分野で受賞し、同じく建築学専攻の福井一真助教の博士論文「過冷却を考慮した多孔質建築材料の凍結融解過程における熱水分挙動と変形および破壊のメカニズムの検討」が令和6年度山田一宇賞の建築分野で受賞しました。

　後藤助教の論文は、これまで日本では学術研究の少なかった在日韓国人の建築家伊丹潤(1937-2011)の建築思想および建築作品の分析や考察を通して、日本と韓国という２つの文化の狭間に身を置いた彼の特質や独自性について総合的な視点から評価する基礎的研究となっています。論文要旨は神戸大学の機関リポジトリに掲載されています。
　神戸大学学術成果リポジトリ：伊丹潤の建築思想および建築作品に関する建築意匠論研究

　福井助教の論文では、建築材料内の水分の過冷却に着目して、様々な条件下での実験や熱水分移動モデルと熱水分・力学の連成解析モデルを用いた数値解析という手法を通して、多孔質建築材料内の凍結融解過程における熱水分移動や水分の圧力変化、変形のプロセスや、破壊のメカニズムについて検討しています。論文は京都大学（博士取得大学）の機関リポジトリに掲載されています。
　京都大学学術情報リポジトリ：過冷却を考慮した多孔質建築材料の凍結融解過程における熱水分挙動と変形および破壊のメカニズムの検討

関連リンク

前田工学賞：https://www.maedakksz.or.jp/prize/
建築学専攻ホームページ：http://www.arch.kobe-u.ac.jp/index.html
後藤　沙羅（Researchmap）：https://researchmap.jp/saragoto
福井　一真（Researchmap）：https://researchmap.jp/fukui1ma